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古都の春は萌え。
東風が吹くころ、北野天満宮の梅が ポッと咲き、嵯峨清涼寺のお松明式 が春を呼ぶ。”都をどりはヨーイャ
サァ”の艶っぽい声が花街「ぎをん町」 に聴えると京の空は桜色。円山の しだれ桜、嵐山、大原の山桜、御 室の八重桜・・・と桜の名所は枚挙にい
とまがない。やがて新緑。
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秋は全山紅葉。
御所近くの梨木神社の萩の花が秋を 告げ、嵯峨大覚寺の大沢池で雅びな 観月の夕べが催される九月。十月は
歴史絵巻きをくりひろげる時代祭。 同じ日、牛若丸で名高い鞍馬寺では 火祭。深まる秋は高雄、大原、嵐山
のもみじ。京の秋は美しく透明。
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