島原の町を歩けば、武家屋敷の中央に流れる水路、アーケードの店先の飲泉場、湧水湖など、いたるところで湧水スポットに出合える。こんこんと湧き出る水の美しさは「島原湧水群」として日本の名水百選に、そして島原市は水の郷百選に選ばれている。湧水は現在も市民の生活用水として利用され、住民が自主的に管理。洗い場のひとつ、浜の川湧水は食料品、食器など用途によって4つの区画に仕切られている。島原湧水群の多くは1792年の雲仙普賢岳の噴火に伴った群発地震によって誘発されたものだ。
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武家屋敷跡は、扶持(ふち)取り70石以下の島原藩の下級武士たちの住居が建ち並んだエリア。島原城の北西にあり、下の丁と呼ばれるあたりに苔むした石塀が続き、約400mに渡って家並みが保存されている。山本邸、篠塚邸、島田邸などが一般公開され見学が可能。通りの真ん中には、熊野神社を水源とする清流が今も流れている。藩政時代は水奉行を置き飲料水として厳重に管理された大切な生活用水で、往時の面影を今もとどめている。武家屋敷の一角にある売店では、島原名物の「かんざらし」や甘酒で休憩ができる。
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四季それぞれに美しい雲仙の展望スポットとして有名。仁田峠は標高1080m、雲仙温泉街を見下ろす地にあり、目の前に平成新山や普賢岳を見ることができる。雲仙普賢岳と野岳に挟まれた断層鞍部に位置していて、仁田峠の駐車場近くに妙見岳へ向う雲仙ロープウェイの駅がある。5月にミヤマキリシマが仁田峠一帯を埋めつくし、12月から2月には「花ぼうろ」と呼ばれる霧氷が美しい。
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野岳展望台は、仁田峠の駐車場から売店の裏の遊歩道を2分ほど歩いたところにある展望台。展望台からは、妙見岳が眼前に迫り、平成新山を眺望する。平成新山は、標高1486mで平成2年の普賢岳の噴火により誕生した溶岩ドームの山。
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南有馬町谷水地区にある棚田。平地が少なく狭い耕地を有効に利用するために、斜面に石垣を築き水田耕作が行なわれている。「日本の棚田百選」にも選ばれている美しい棚田だ。春先の5月頃まではジャガイモ畑となっており7月上旬頃に「日本一遅い田植え」が行なわれる。田に水の入った水田風景を眺めたい場合は7月に訪問を。
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